11月 霜月の会レポート!
日時:令和5年11月25日(土)11:30~14:00
会場:日本料理 てら岡
講師:和流ルネッサンス倶楽部 代表理事 江戸しぐさ伝承普及員 浜田 安代氏
11月後半になって、急に寒くなってきた福岡の街。
皆様いかがおすごしでしょうか?
和流ルネッサンス倶楽部 年内最後の会は、中洲の日本料理『てら岡』さんでの開催です。
15周年感謝の会に続いて会場を提供いただき、誠にありがとうございます。
テーブルのお部屋には、有田焼のお皿や鶴の絵の描いた屏風などが飾られた素晴らしい調度品の数々が展示してあります。
今回のテーマは『身につけよう!日本の誇り 江戸しぐさ』。
講師は当倶楽部代表理事の浜田安代です。
1603年に徳川家康が幕府を開いて、江戸という町を作った時に、全国から商売をする人たちが集まってきます。
その時に、商人のリーダーたちが集まって、共倒れをしないで助け合いながら商売を繁盛していくために、江戸構という商工会みたいなものを作って、勉強した内容が江戸しぐさです。
商人の上に立つ人たちの生き方、考え方、ものの言い方、目つき表情、立ち振る舞い全てをひっくるめて江戸しぐさと言い、昔は繁盛しぐさと言ってたそうです。
口伝で伝わったものを芝三光氏から当倶楽部名誉顧問の越川禮子氏が『こんなすごいものを、くでんでは消えてしまいますよ』と言って、テープに録音して本を出版されたのを、1996年に知って、江戸しぐさに出会い、電流が走って、越川先生に弟子入りをしたのです。
<江戸しぐさの基本心得>
・草主人従:人間は大自然の摂理に従って生きているということ
・尊異論:人は違って当たり前だから、違うことを尊重しましょうということ。
<江戸っ子の条件>
・人は仏の化身:目の前にいる人を責めたりせず仏様の化身と思って接する。
・時泥棒しない:約束を破ったら、江戸しぐさでは『十両の罪(今の100万円程度』とした。
・肩書きを気にしない:肩書きで判断するのではなく、その人を見抜く力を養うために、コミュニケーション上手になろう。
・あそび心を持つ:明日備(あすび、明日に備えて準備をする)心を大事にする。
という基本的な考え方を学んだ後、江戸の人育て、人づきあいしぐさ、挨拶・言葉遣い、往来しぐさ、繁盛しぐさの順に、実例を交えながら紹介がありました。
後半には当倶楽部の役者陣(笑)による江戸しぐさの実演として、『こぶし腰浮かせ』『うかつあやまり』『あとひきしぐさ』を、江戸しぐさを習う前と後という設定で行いました。
頭では分かっていても、忙しかったり、心に余裕がなかったりして出来ていないことがある3つのしぐさを実演させていただきましたが、きっと皆様の夢に出てくるほど記憶に残ったのではないでしょうか(笑)
『あとひきしぐさ』で客人を優しい顔で見送るスピリタルみつこ運営副委員長。
この後、振り返っても笑顔でした。
たくさんの『しぐさ』を知っていただき、理解も深まったところで第一部終了。
第二部の懇親会は、恒例の和流サプライズから。
津軽三味線の石井秀彩さんと石井秀英さんによる力強い音色に、拍手や掛け声が湧き上がります。
和やかな雰囲気の中、てら岡様の和食は栗ご飯をはじめ品数も多く、参加者の会話も自然と弾みます。
個人的には江戸しぐさの実演をお褒めいただき一安心(笑)
お食事が済んだ方から、グループに分かれて今日の感想や、次世代に残したい日本の素晴らしさについてのフリートーク。
江戸しぐさの話を聴いて、美味しい和食をいただいた後だからか、皆さん笑顔でたくさんの感想を聴くことができました。
締めのご挨拶と博多手一本は『よかしぐさの会』の川本様。
しっかり練習まで入れてくださり、参加者全員で息の合った手一本でした。
川本様、ありがとうございました。
最後に参加者の皆さん全員で記念撮影。
霜月の会にご出席いただきまして、誠にありがとうございました。
年内の和流入門講座はこれで終了となります。
来年も元気にご参加くださいますよう、宜しくお願い申し上げます。
(次回は『茶道に学ぶ』と題して、2月10日(土)に開催致します。どうぞお楽しみに。)
以 上
作成 運営副委員長 渋谷浩幸
写真撮影 広報委員 田中奈穂